マッキンゼーに入社する前は、新卒で総合商社に入社して約7年ほど勤務していました。思い描いていた「日本企業と海外企業を繋ぎ、新しいビジネスや事業を生み出す」という役割にも挑戦をする機会をいただき、上司や同僚にも恵まれ、非常に楽しい毎日を送っていました。一方で、大学生の頃から憧れを抱いていたMBA留学にどうしても挑戦をしたく、不安がありながらも会社を辞めて留学をする決断をしました。
MBA留学では、カリキュラムの中でも同級生との日常的な会話の中でも自身のキャリア形成をどうしていきたいか問われる機会が非常に多くありました。そこでは業務の面白さやキャリア構築の考え方と合うだろうとコンサルティングを勧められることも多かったのですが、非常にハードな仕事環境であろうとの先入観から当時はまったく志望していませんでした。
しかし、縁がありマッキンゼーの1週間の模擬ケースでのコンサルティング体験プログラムに参加をした際に、マッキンゼーでの働き方やコンサルティングの手法に触れ、仕事としての面白さに加えて一緒に働いてみたいと思える社員が多くいたことで、印象が大きく変わりました。特に “Author your own journey”という考え方の元で自分の興味関心や強みに合わせてキャリア形成ができることが大きな魅力の一つだと感じました。
その後入社して約3年、 “Author your own journey”を実感する日々です。これは、どのような領域に注力したいか等のキャリアにおける成し遂げたいことでも、プライベートとのバランスのとり方等でも、あらゆる側面から個人の意思を尊重するという考え方を体現している言葉だと思います。
例えば、私はかねてよりDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の領域にも興味を持っており、MBA留学の際もWomen in Business Clubに所属し、カンファレンスやイベントの主催をやっておりました。入社後も似たようなことに携わりたいと強く思い、通常のクライアントプロジェクトをやりながらも日本における女性リーダーの躍進を後押しする一助となるような提言書の作成をリードしました。また、プライベートでは、Take timeという無給休暇が取得できる制度や育休も利用する等、自分のプライベートの時間とのバランスのとり方も、「こうあるべき」を会社が押し付けるのではなく、個人の意思を尊重した上で、キャリア形成も最大限応援してくれることにありがたみを感じています。
2022年初旬に約10ヵ月の育休を経て復職をしました。復職前は、自分だけのために時間が使えていたころとは全然違う働き方をしないといけないことに言いようのない不安を感じておりましたが、周囲に率直に伝えたところ、約2か月のランプアップを経てからクライアントプロジェクトに戻るという形を取ることができました。少しずつではありますが、限られた時間の中で、どのようなプロジェクトであれば自身が成果を出しつつ、家族との時間もバランスが取れるか、分かるようになってきて、まさに新たに “Author your own journey”を作り始めているところです。