「マッキンゼーさんとのプロジェクトを通じて、これから我々は大きく変わることができます」
4ヶ月に渡るプロジェクトの最終日にクライアントであるChief Information Officer(CIO)から言われた言葉です。
マッキンゼー入社前、私はアメリカに本社を構えるシステムインテグレーターの日本支社でシステムエンジニアをしていました。当時、私は日本の伝統的な大企業向けのシステム開発、パッケージ導入を通じて、徹底的に品質にこだわるシステム開発の現場から多くのノウハウを学びました。一方、高品質への強いコミットの裏側で、“ビジネスへの貢献の見えづらさ”、“新しい挑戦の少なさ”、“スピードよりもプロセス重視”という光景を何度も目にし、少しずつ違和感を募らせていました。その違和感の大きさが臨界点を超えたのは、とあるお客様からの一言でした。当時の事業部長から「今回のシステム導入をうまく稼働までリードいただき非常に感謝しております。ちなみに、そもそも論ですが、Nobuakiさんは弊社の事業に今回のシステムは本当に必要だったと思われますか?」という言葉を投げかけられ、私は即答することができなかったのです。当然ながら、お客様のビジネス部門との日々の会話を通じて、“ビジネス部門のお客様が使いやすい”、“使いたい”、“役に立つ”と思ってもらえるシステムの開発に日々邁進していました。しかし、“そもそも事業に必要だったのか?”という問いに答えることができなかったのです。それが別のキャリアを検討し始めるきっかけとなりました。
マッキンゼーでは常にクライアントのビジネスインパクトを考え抜きます。特にCXOレベルの方々と徹底的に、今の課題とその課題解決策を練り上げます。テーマがマーケティング施策であろうとシステムパッケージ導入施策であろうと等しくCXOや現場層の人たちと議論を重ね、本当にインパクトを生み出す計画を策定するのです。そして計画策定だけに留まらず、実行が完了するまでクライアントと一緒に伴走し続けます。かつて私が感じていた違和感はマッキンゼーという場所には一切ありません。
特にマッキンゼーテクノロジーでは、お客様のITデジタルに関する課題解決をお手伝いすることが多く、その課題解決のためにグローバルメンバーの総力を結集します。海外オフィスを含めると、マッキンゼーには様々なエキスパート達が在籍しています。基幹系システムに関する特許を複数持っているスーパーエンジニア、国防を担うサイバーセキュリティポリシーを設計した専門家、前職でCIOとして企業の大規模デジタル化を成功に導いたテクノロジー変革のプロフェッショナルなどです。彼らは机上の空論ではない、現場で培った生々しい、本当にインパクトを生み出す知見を保有しています。実は冒頭のCIOからの言葉は、グローバルエキスパート達と私で実施した変革プロジェクトの結果いただいた言葉なのです。当時、某伝統的な大企業のCIOはIT部門及びIT子会社を“もっとビジネスに貢献できる集団”に変革するべきであるという課題感を抱えていました。しかし、そのための方法が明確では無かったのです。そこで、CIO及びIT部門、IT子会社の役員陣とマッキンゼーテクノロジーのグローバルエキスパート10名が一緒になって、今後のあるべき姿を徹底的に議論しました。そして3ヶ月が経過し、その変革プランが纏まった最終報告の日に、CIOから冒頭の言葉を贈っていただいたのです。
私は、グローバルの最新のナレッジを駆使して日本のITデジタルの現状を大きく変革していくことに強いパッションを感じています。もし同じような想いを持たれている方がいらっしゃいましたら、ぜひマッキンゼーテクノロジーで一緒に日本を変革していきましょう。楽しみにしております。