医療の改善やテクノロジーの進歩を通じて健康寿命は延伸を続け、新しい治療法は人々の生活の質を向上してきました。しかし、進歩の裏には経済的な課題も生じています。少なくとも40年以上にわたり、多くの先進国で医療費はGDPの伸びを2ポイントほど上回る状況でした。医療・ヘルスケアの仕組みを実現するシステム全体を見渡すと、増大するコストは教育や社会サービスへの投資を圧迫し、個人所得の伸びを低下させ、多くの地域で投下資本に対するリターンを減少させました。
多くの政府や医療・ヘルスケア業界のリーダーたちはコストを無制限には増加させ続けられないことを理解し、人々の健康をよく保ち、また増進しながら、イノベーションの推進と効率の実現を達成する方法を模索しています。私たちは、官民のリーダーたちと協力し、今日の医療における最大の課題に取り組むための革新的な方法の開発に取り組んでいます。
また、マッキンゼーは「質の高い暮らしを享受する期間を、人類全体で約450億年延伸する」という野心的な目標を掲げたMcKinsey Health Instituteを設立、人生をより長く、豊かに過ごすための独自の調査・研究を行っています。最先端の知見との融合により、日本及び世界中の何百万人もの人々にとって、医療・ヘルスケアのサービスがより良く、より手頃な価格で、より利用しやすくなる社会の実現に取り組んでいます。